GODOXのAC駆動タイプのストロボ(GODOXのHPでいうスタジオフラッシュ)の違いがよくわからないという声をよく頂きますので比べてみました!
これからGODOXのスタジオフラッシュ買う方でわざわざXシステム以外のものを買う人はいないと想定してXシステムで動くスタジオフラッシュを比較していきたいと思います。
Xシステムで動くスタジオフラッシュは5種類のみ!
ホームページを見るとずらっとストロボが並んでいて選ぶのが大変ですよね~。
ただ、この沢山のストロボの中でみなさんがお持ちのX1TやX2T・X-Proで動くストロボは7種類。
その中でも日本で発売しているものは
・MSシリーズ
・DPⅢシリーズ
・SKⅡシリーズ
・QSⅡシリーズ
・QTⅡシリーズ
の5種類しかありません。
この5種類を比較していくことにしましょう!
是非みなさん参考にしてくださいね。
まずはそれぞれの簡単な特徴から!
MSシリーズの主な特徴
・MS200(200W)とMS300(300W)の2種類がある
・何と言ってもコンパクトで小さくて軽い。だがチャージは遅め
・出力は1/32まで絞れる
・フル発光時のチャージタイムは1.8秒(110V仕様)
・価格は11000円~12500円
公式がうたっている主な用途:ポートレイト・背景用ライト・影消し用
まとめ:チャージ遅いけど結構絞れて小さくて軽い。そして安い。
DPⅢシリーズの主な特徴
・DP400Ⅲ(400W)・DP600Ⅲ(600W)・DP800Ⅲ(800W)・DP1000Ⅲ(1000W)の4種類がある
・ID設定可能
・出力は1/64まで絞れる
・フル発光時のチャージタイムは1秒
公式がうたっている主な用途:ウェディング・ポートレイト・ファッション・商品撮影
まとめ:大きさ重さは普通だけどチャージ速くて結構絞れるバランス型。
SKⅡシリーズの主な特徴
・SK300Ⅱ(300W)とSK400Ⅱ(400W)の2種類がある
・出力は1/16まで絞れる
・フル発光時のチャージタイムは1秒
・価格は13000円~16000円
公式がうたっている主な用途:EC商品撮影・ポートレイト・ライフスタイル・小規模~中規模スタジオ・ハイライト・背景用・ヘア用
まとめ:チャージ速度は早めだけど小さな光は作りにくい。MSほどではないが安い
QSⅡシリーズの特徴
・QS400Ⅱ(400W)・QS600Ⅱ(600W)・QS800Ⅱ(800W)・QS1200Ⅱ(1200W)の4種類がある
・TTLが使える?(未確認)
・出力は1/32まで絞れる
・ハイスピードシンクロができる
・フル発光時のチャージタイムは1.5秒
・ガラスグローブ付き
公式がうたっている主な用途:ウェディング・広告・ポートレイト・ファッション・ハイスピード撮影
まとめ:重いし大きいしあんまり絞れないしちょっと高いけどハイスピード・TTL使える。
QTⅡシリーズの主な特徴
・QT400Ⅱ(400W)・QT600Ⅱ(600W)・QT1200Ⅱ(1200W)の3種類がある
・ハイスピードシンクロができる
・色温度安定モードやスピード優先モード、閃光速度優先モードがある
・最小出力時0.05秒、フル発光時0.9秒(400Wのみ0.7秒)の速いチャージタイム
・1/256~1/28984秒の速い閃光速度
・出力は1/128まで絞れる
・ガラスグローブ付き
⇒事実上、GODOXのスタジオフラッシュのフラッグシップ
公式がうたっている主な用途:ウェディング・広告・ポートレイト・ファッション・ハイスピード撮影
まとめ:重いし大きいけど光量のレンジが広いしチャージ早いし、価格・機能的にはまさにフラッグシップ。
最低光量・最大光量を表で視覚的に比較してみよう!
上記図は単純に最大W数と最大W数を最小出力で割って出た出力を見やすいようにざっくりと表にしたものです。
やはりQTⅡシリーズが一番光量のレンジが広く様々な撮影に使えそうではあります。
ここで意外なのは安価なDPⅢと高価なQSⅡではDPⅢが光量レンジが広く、TTLを使用しないのであれば安価なDPⅢの方が使いやすそうということです。(QSⅡのTTLは未確認)
そしてやはりコスパ神のSKⅡはこの中で光量レンジが一番狭く、使い方としては限定的になりそうです。光量自体はISOで稼げるのでできるだけ小さい光を作るために300WタイプのSK300Ⅱを購入される方が多いのもうなずけますね。
一方、MSは大光量ではないものの小さな光が作れるため、チャージ速度を気にしなければサイズ・軽さ的にも使い勝手は良さそうです。
大きさを表で視覚的に比較してみよう!
実際にはハンドルやライトスタンドへの取付部などもあるのでもう少し大きいですがだいたいの大きさはつかめるかと思います。
そしてこの表より想像以上にQTⅡやQSⅡ、DPⅢは大きく感じると思いますよ笑。
ただ、やっぱり圧倒的にMSシリーズが小さくて軽いですよね。
スペック的には大きさは
MS<SKⅡ<DPⅢ≒QSⅡ≒QTⅡ
という感じでしょうか。DPⅢとQSⅡ・QTⅡはどんぐりの背比べ状態です。
各シリーズの安全性・信頼性は?
これに関しては正直に値段に比例すると思います。
この中だと私はMS200とSK300Ⅱ、QT400Ⅱを所有しておりますが信頼性で言うと
QT400Ⅱ>>SK300Ⅱ≒MS200という印象です。
QTⅡはやはりフラッグシップということで不発光や光量の揺れはほぼ経験したことがありません。
SKⅡは一回あたりの使用時間が長くなったり発光間隔が狭くなればなるほど不発光や光量の揺れなどが発生する確率が増えてくる感じですね。
これはMSシリーズも同じと考えていますがMSシリーズは軽量化のためかプラスチックでできている部分が多くやはり値段なりという部分もあるかと。
ただ、通常の忙しくない撮影であれば問題なく使えます。
私の感覚が正しければ
MS≒SKⅡ<DPⅢ<QSⅡ<QTⅡ
の順でしょう。
安全性についてはなんとも言えない部分ではありますが
発光管にガラスグローブが付いているQSⅡとQTⅡは万が一発光管が破裂するなどした場合でも
被写体・カメラマンともに少しは安心です。逆に言うとMS・SKⅡ・DPⅢはガラスグローブがなく発光管がむき出しの状態ですので
ソフトボックスなどなるべく発光管が直視できない状態で運用するのがベターだと考えています。
撮影中に発光管が破裂して破片で被写体・カメラマンがケガをするということはまれに聞きますのでみなさんも気を付けてくださいね。
結局おススメはどれ?
スタジオフラッシュ入門者はMS・SKⅡシリーズ。
スタジオ撮影が多い人・慣れている人はバランス型のDPⅢシリーズ。
動きものなど特殊な撮影したり信頼性を求めるならフラッグシップのQTⅡシリーズ。
かな。
QSⅡシリーズの購入はスタジオ撮影においてDPⅢシリーズが登場した今はあまりメリットがないかもしれません。
最終的にはユーザーそれぞれによって合っている製品は違うと思いますがこの製品はこんな方におススメじゃないかな~というのを書いておきます。
MSシリーズがおススメな人・場面
・まずはACタイプのストロボを使ってみたいという人・安く買いたい人・初心者の人(値段が安いため)
・色んなレンタルスタジオなどでの出張撮影が多く、移動手段が電車マンや徒歩の人(可搬性が高いため)
・トップライトなど高い位置にストロボをセッティングすることが多い人(軽いため)
・特にテンポなどが気にならないじっくりとした物撮りなど撮影(チャージが遅いため)
・SKシリーズより小さな光を作り出したい人(光量レンジが広め、かつ小さな出力モデルがあるため)
・背景やヘアなどアクセントライトとしての使い方をしたい人(小さな光を作れるため)
SKⅡシリーズがおススメな人・場面
・まずはACタイプのストロボを使ってみたいという人・安く買いたい人・初心者の人(値段が安いため)
・メインは固定スタジオか自宅スタジオで、たまに外に持ち出す程度の人(MSシリーズほどではないが可搬性が高いため)
・型物の撮影や毎回ほぼ同じような撮影をする人(光量レンジが狭いため)
・ちょっとしたポートレイト撮影が多い人(チャージがMSシリーズよりかは速く発光のテンポ悪くないため)
DPⅢシリーズがおススメな人・場面
・大きさ・重さは特に気にならない人・固定スタジオや自宅スタジオをお持ちの人・車移動の人(可搬性はそこまで良くないため)
・MSやSKⅡシリーズを使ったことがあってステップアップしたい人・ワンランク上のものを使いたい人
・大きい光から小さな光までバランスよく作りたい人(光量のレンジが広いため)
・ポートレートなどをテンポよく撮影していきたい人(チャージが速いため)
QSⅡシリーズがおススメな人・場面
・大きさ・重さは特に気にならない人・固定スタジオや自宅スタジオをお持ちの人・車移動の人(可搬性はそこまで良くないため)
・MSやSKⅡシリーズを使ったことがあってステップアップしたい人・ワンランク上のものを使いたい人
・TTLが使いたい人
・ハイスピードシンクロが使いたい人
QTⅡシリーズがおススメな人・場面
・大きさ・重さは特に気にならない人・固定スタジオや自宅スタジオをお持ちの人・車移動の人(可搬性はそこまで良くないため)
・MSやSKⅡシリーズを使ったことがあってステップアップしたい人・GODOXのフラッグシップを使いたい人
・動きのあるものを連射して撮影したい人(チャージがかなり速いため)
・ハイスピードシンクロが使いたい人
・長丁場の撮影が多い人
・信頼性・安定性が欲しい人
ちょっとした注意点
GODOXのスタジオフラッシュのACコードは基本的に3PINなので普通のコンセントには刺せません。
事前に3PIN⇒2PINへの変換プラグを購入しておくと現場で慌てずに済みますよ~
まとめ
繰り返しにはなりますが、とりあえず初心者の方はMSシリーズ(SKⅡでもOK)、バランス重視の方はDPⅢシリーズ、一番多用途で良いものが使いたければQTⅡ。
という選択肢でOKかと思います。
ただ、QSⅡとQTⅡは発売されてから結構時間が経っているので新型もそろそろかな~?とか新しいDPⅢの方が色々と改良されているのかな?とか思ったりもします。
みなさんのGODOXスタジオフラッシュの選定のお役に立てれば幸いです。
何かご質問などございましたらお気軽に~!
いまだかつてないレベルで参考になりました!ありがとうございます。
自分には価格と性能のバランスでDP3が良さそうです。
QT400IIM 価格調べていたら香港だと HK$2,150なんですよねえ。香港行きたいけど今はねえ...
先々週、香港で2機買って帰りました。240V専用ぽいのですが、一応100Vでも動作する感じ。最悪でも昇圧器導入するつもり。現地の店員さんとも友達になれたし、デモの影響で宿は安く、町は空いてて、いい買い物の旅でした。逆に春節の今はコロナウイルスの関係で行きづらくなったからいいタイミングで行けました。